幼なじみ2 ~あの頃の2人輝いてた~

引越しすると決めたからには、佑典の気持ちが変わらないうちに…と言わんばかりに喜々良はいろんな手続きをさっさと終わらせた。

そうして、あっという間に、引越し当日。

「きっちゃん、行くよ~?」

喜々良の声に、

「今行く!!」

生夏は隣家を寂しげに見つめた。


アイツ、見送りにも来ないのか…。
薄情なヤツだ。

その時、

「きっちゃん!!」

隣家から、隣家の息子・颯悟(そうご)が出てきた。

「きっちゃん、ひどいよ!
僕を置いてくなんて!」

颯悟は涙を目に溜めて言った。

「僕、きっちゃんにいっぱい手紙やメール書くから、返事してね!」

颯悟とは幼なじみで、離れるのは生夏も正直嫌だった。

だけど、両親か颯悟を選んだ結果、こうなった。