ぜんぶ腑に落ちた。
『俺はもうお前に心配される価値もねぇよ』
『穴がふさがっても元の体には戻らねぇらしいからな、心配するだけ無駄だろが』
『・・・このさき真の足の代わりもできねぇなら、俺はもうお前らと』
大きい病院にかかれば治せても、警察に通報されたら組が終わる。身内を売ってでも自分は助かりたいなんて、榊は死んでも言わない。言わない親友を真はどんな気持ちで・・・!!
「・・・も・・・、やだぁ・・・」
俯いて必死に堪える。一番泣きたいのはあたしじゃない。膝の上で力いっぱい握りしめた拳を真の指が包んだ瞬間、結び目が切れたみたいに涙がしたたり落ちた。
あたしのせい、あたしが撃たれればよかった、そしたら榊は・・・ッッ。自分に向けて見えない刃を振り下ろす。だったら、あたしもあんたと一緒に逝く。本気で思った。
「死なせねーよ」
じんと伝わってくる掌の熱さ、魂ごと引き摺り出したような響きの重みに、振り下ろした切っ先が紙一重で頬を掠めた。
「オレがこの賭けに勝たねーでどうすんの」
「宮子お嬢が泣くのはまだ先でしょう」
叱られた。哲っちゃんの深い声に。
「お嬢の特別は俺の特別でね。・・・簡単に手離せやしませんよ」
「日本じゃロクに治療もできねぇからな、榊は海外で養生させるぞ」
海外・・・?鼻をすすりながら、のろのろ顔を上げたあたしに仁兄が目を細める。
『俺はもうお前に心配される価値もねぇよ』
『穴がふさがっても元の体には戻らねぇらしいからな、心配するだけ無駄だろが』
『・・・このさき真の足の代わりもできねぇなら、俺はもうお前らと』
大きい病院にかかれば治せても、警察に通報されたら組が終わる。身内を売ってでも自分は助かりたいなんて、榊は死んでも言わない。言わない親友を真はどんな気持ちで・・・!!
「・・・も・・・、やだぁ・・・」
俯いて必死に堪える。一番泣きたいのはあたしじゃない。膝の上で力いっぱい握りしめた拳を真の指が包んだ瞬間、結び目が切れたみたいに涙がしたたり落ちた。
あたしのせい、あたしが撃たれればよかった、そしたら榊は・・・ッッ。自分に向けて見えない刃を振り下ろす。だったら、あたしもあんたと一緒に逝く。本気で思った。
「死なせねーよ」
じんと伝わってくる掌の熱さ、魂ごと引き摺り出したような響きの重みに、振り下ろした切っ先が紙一重で頬を掠めた。
「オレがこの賭けに勝たねーでどうすんの」
「宮子お嬢が泣くのはまだ先でしょう」
叱られた。哲っちゃんの深い声に。
「お嬢の特別は俺の特別でね。・・・簡単に手離せやしませんよ」
「日本じゃロクに治療もできねぇからな、榊は海外で養生させるぞ」
海外・・・?鼻をすすりながら、のろのろ顔を上げたあたしに仁兄が目を細める。



