「ユキちゃんのおかげですっごく元気出た!」
別れ際、ひっそりとした贔屓客専用の駐車場でユキちゃんをハグする。
お兄さんだけどお姉さん。ユキちゃんは別格。哲っちゃんと同じくらい特別。
「マコトちゃんもチヨちゃんも忘れちゃダメよ。トシヤ君のことは、アタシ達みんなで背負ってるの」
「・・・そだね」
少し伸ばしたマッシュボブの髪をやんわり撫でた指。
「次は貸し切りでトシヤ君の快気祝いね。高雄やみんなを呼んで、にぎやかにしましょ?」
「うん。絶対!」
「楽しみが増えてうれしいわ」
哲っちゃんに静かに目礼したユキちゃんに見送られ、花爛を後にした。
震動をほとんど感じないセダンの後部シートで哲っちゃんに寄りかかり、小さく息を吐く。
「・・・ありがと哲っちゃん、ユキちゃんに会わせてくれて。あたしがへこんでる場合じゃないよねぇ」
「ここが正念場でしょう」
芯の通った深い声。
「お嬢のあきらめの悪さは、榊も身に染みてるはずですがね」
そうだよ。仁兄との結婚式で真にプロポーズした女なんだからあたしは。
あたしにしか使えないたったひとつの武器は『あきらめないこと』。紗江が教えてくれたんだよ。
別れ際、ひっそりとした贔屓客専用の駐車場でユキちゃんをハグする。
お兄さんだけどお姉さん。ユキちゃんは別格。哲っちゃんと同じくらい特別。
「マコトちゃんもチヨちゃんも忘れちゃダメよ。トシヤ君のことは、アタシ達みんなで背負ってるの」
「・・・そだね」
少し伸ばしたマッシュボブの髪をやんわり撫でた指。
「次は貸し切りでトシヤ君の快気祝いね。高雄やみんなを呼んで、にぎやかにしましょ?」
「うん。絶対!」
「楽しみが増えてうれしいわ」
哲っちゃんに静かに目礼したユキちゃんに見送られ、花爛を後にした。
震動をほとんど感じないセダンの後部シートで哲っちゃんに寄りかかり、小さく息を吐く。
「・・・ありがと哲っちゃん、ユキちゃんに会わせてくれて。あたしがへこんでる場合じゃないよねぇ」
「ここが正念場でしょう」
芯の通った深い声。
「お嬢のあきらめの悪さは、榊も身に染みてるはずですがね」
そうだよ。仁兄との結婚式で真にプロポーズした女なんだからあたしは。
あたしにしか使えないたったひとつの武器は『あきらめないこと』。紗江が教えてくれたんだよ。



