乞い果てて君と ~愛は、つらぬく主義につき。Ⅲ~

一日一回のメッセージは問答無用で約束させたから、さっそく夜にでもお節介を焼くつもり。泊まるとこは?とか、ご飯食べた?とか。

仁兄と空港まで送りに行った真はまだ帰らない。哲っちゃんもお父さんも櫻秀会の定例会で、昨日から仙台。

通りがかり、葛西さんが事務所の若衆に活を入れてた。誰の足も止まってない。自分達は自分達の領分を果たすために。

最近は、瑤子ママも本格的におばあちゃんの後継を担い始めてて。哲っちゃん家に入り浸りだったはずが、自然と実家で長居が増えた。

授かったリンの存在が、いろんな(えにし)を紡いでる。・・・そんな気がする。

今ごろ雲の上で爆睡中かもしれない男を思い浮かべながら、お昼ご飯を終わってくつろいでると。

「話がありますから、おいでなさい」

おばあちゃんがあらたまって、あたしに言った。

今朝は切り火で榊を送り出してくれた。あんたをほんとの家族と思ってる、大姐さんの親心を忘れないでいてよね?心の中で独りごちる。

テーブルとソファの客間で向かい合い、一つ紋の凛とした着物姿に倣って、ちょっぴり姿勢を正す。

「今日は、宮子に新しく相談役を引き合わせます」

「そうだんやく?」

聞き馴染みがない単語に、思わず小首を傾げた。そんな役職(ポジション)、ウチにあったっけ??

「いずれ一ツ橋の柱になる仁さん、真さん、貴女達を支える力量があると見込んで頼んだのですよ。・・・お入りなさい」

「失礼します」