いつ、どう狙われてもおかしくない世界で生きてるかぎり、絶対はないって分かってても。
「大丈夫、まかせて!」
自信たっぷりに笑い返した。
泣き言は言ってらんない。相澤さんやシノブさんに見限られないようあたしが繋いで、二の組三の組となにがあっても割れない一枚岩になって、誰も手出しできない強い一ツ橋組にすればいい。ううん、するから!
「仁兄に哲っちゃんにユキちゃんに、最強の味方もいるんだから安心してよ」
「そうね、宮子のダンナ様がカオだけじゃないのも知ってるしね」
脚を気遣って二列目シートに真を座らせたまま贈った、彼女らしい信頼。
「買い被るわよ?遊佐クン」
「オレを誰だと思ってんの」
不敵に答えた真を鼻で笑ってみせた紗江がもし男だったら、惚れない理由がなかったと思う。
「じゃあまたね。榊クンに、あたしには真似できないから、みんなが出来ることじゃないから尊敬してるって、伝言おねがい」
握られた手にぎゅっと力が籠もり、軽やかに踵を返した親友が角を曲がるまで見送った。
ふいに、困ったように頭を掻いた昨日の葛西さんがよぎった。
『口うるさいヤツじゃないんで、いてもいなくても変わるかって思ってましたよ。・・・下の連中の気が抜けちまって、榊ロスなんだか、まあ自分も似たよーなモンです』
「大丈夫、まかせて!」
自信たっぷりに笑い返した。
泣き言は言ってらんない。相澤さんやシノブさんに見限られないようあたしが繋いで、二の組三の組となにがあっても割れない一枚岩になって、誰も手出しできない強い一ツ橋組にすればいい。ううん、するから!
「仁兄に哲っちゃんにユキちゃんに、最強の味方もいるんだから安心してよ」
「そうね、宮子のダンナ様がカオだけじゃないのも知ってるしね」
脚を気遣って二列目シートに真を座らせたまま贈った、彼女らしい信頼。
「買い被るわよ?遊佐クン」
「オレを誰だと思ってんの」
不敵に答えた真を鼻で笑ってみせた紗江がもし男だったら、惚れない理由がなかったと思う。
「じゃあまたね。榊クンに、あたしには真似できないから、みんなが出来ることじゃないから尊敬してるって、伝言おねがい」
握られた手にぎゅっと力が籠もり、軽やかに踵を返した親友が角を曲がるまで見送った。
ふいに、困ったように頭を掻いた昨日の葛西さんがよぎった。
『口うるさいヤツじゃないんで、いてもいなくても変わるかって思ってましたよ。・・・下の連中の気が抜けちまって、榊ロスなんだか、まあ自分も似たよーなモンです』



