「な。・・・んで、いんの?!」
「・・・・・・眠気覚ましに歩ってたらお前がいただけだ」
「てか!盗み聞きしたでしょ、バカ」
立ち上がると、照れ隠しでじっとり上目遣いに榊を睨めつけた。
顔色も悪くない。クマもない。声。眼。いつもの榊。よし合格!
「気付かねぇほうが悪いんじゃねぇのか・・・」
鬱陶しさ全開でつぶやいたのを、あんまり普段と変わらなさすぎて小さく吹き出す。
仏頂面した榊にあたしは、心底安心したんだと思う。ひとしきり笑うと肩で大きく息を吐いた。
「神頼みなんかしなくたって平気そうで、よかったじゃない?」
「余計な心配してねぇでお前はお前のやることやれ。・・・俺のことはテメェでどうにかするって言ったろうが」
「わかってる」
「それと真に根詰めさせすぎんな。ほっとくと事務所に引きこもって出てこねぇぞ」
「ん。気を付けるね」
「出かけたかったら仁さんか葛西さんに頼め。近くだろうと、ひとりでウロウロすんじゃねぇよ」
「大丈夫だってば!」
「・・・お前を残してく俺の身になりやがれ」
真っ直ぐ。榊があたしを見てる。眸の奥が微かに揺れてる。さっきからあたしと真の心配ばっかり。ほんとに、どうして、あんたって男は。
「榊こそ、もっと自分のことだけ考えてよ・・・っ」
「・・・・・・眠気覚ましに歩ってたらお前がいただけだ」
「てか!盗み聞きしたでしょ、バカ」
立ち上がると、照れ隠しでじっとり上目遣いに榊を睨めつけた。
顔色も悪くない。クマもない。声。眼。いつもの榊。よし合格!
「気付かねぇほうが悪いんじゃねぇのか・・・」
鬱陶しさ全開でつぶやいたのを、あんまり普段と変わらなさすぎて小さく吹き出す。
仏頂面した榊にあたしは、心底安心したんだと思う。ひとしきり笑うと肩で大きく息を吐いた。
「神頼みなんかしなくたって平気そうで、よかったじゃない?」
「余計な心配してねぇでお前はお前のやることやれ。・・・俺のことはテメェでどうにかするって言ったろうが」
「わかってる」
「それと真に根詰めさせすぎんな。ほっとくと事務所に引きこもって出てこねぇぞ」
「ん。気を付けるね」
「出かけたかったら仁さんか葛西さんに頼め。近くだろうと、ひとりでウロウロすんじゃねぇよ」
「大丈夫だってば!」
「・・・お前を残してく俺の身になりやがれ」
真っ直ぐ。榊があたしを見てる。眸の奥が微かに揺れてる。さっきからあたしと真の心配ばっかり。ほんとに、どうして、あんたって男は。
「榊こそ、もっと自分のことだけ考えてよ・・・っ」



