*
「おはよ」
「おはようございます」
10時にストリートピアノの前で待ち合わせなのに、9時半に着いたら、既に彼がいた。
「何時からいるんですか?」
「さぁ、何時からだろう?」
「へ?」
クスクスっと笑った彼は、スマホをポケットにしまって、その手を私へと差し出して来た。
「汗ばむけど、手、繋いでいい?」
「っっ……はい」
美しい音色を奏でる指。
意外としっかりしていて、筋肉質だ。
それに凄く長い。
「少しぶらぶらして、お昼ちょっと前になったらよさそうなお店に入ろうか」
「はい」
1年前はホームからカフェ。
カフェから自宅くらいしか彼と歩けなかったけれど。
今は手を繋いで、同じ歩調で歩いている。
真夏の太陽が降り注ぐ中―――。
*
城跡をゆっくりと散策しながら、彼と会話する。
彼が通う男子校は、かなり有名な進学校らしい。
1年近く休学したこともあって、1学年下の男子とはちょっと温度差があるらしい。
それでも、仲のいい友人ができたと話してくれた。
「昨日話した、『話しておきたいこと』なんだけど」
「……はい」
「紫陽花ちゃん、福祉系の大学に進学希望だって言ったよね?」
「……はい」
「俺、こっちの大学に進学することにしたから」
「……え?」
「びっくりした?」
「……はい。……えっ、えぇぇぇっ?!!!」
「おはよ」
「おはようございます」
10時にストリートピアノの前で待ち合わせなのに、9時半に着いたら、既に彼がいた。
「何時からいるんですか?」
「さぁ、何時からだろう?」
「へ?」
クスクスっと笑った彼は、スマホをポケットにしまって、その手を私へと差し出して来た。
「汗ばむけど、手、繋いでいい?」
「っっ……はい」
美しい音色を奏でる指。
意外としっかりしていて、筋肉質だ。
それに凄く長い。
「少しぶらぶらして、お昼ちょっと前になったらよさそうなお店に入ろうか」
「はい」
1年前はホームからカフェ。
カフェから自宅くらいしか彼と歩けなかったけれど。
今は手を繋いで、同じ歩調で歩いている。
真夏の太陽が降り注ぐ中―――。
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城跡をゆっくりと散策しながら、彼と会話する。
彼が通う男子校は、かなり有名な進学校らしい。
1年近く休学したこともあって、1学年下の男子とはちょっと温度差があるらしい。
それでも、仲のいい友人ができたと話してくれた。
「昨日話した、『話しておきたいこと』なんだけど」
「……はい」
「紫陽花ちゃん、福祉系の大学に進学希望だって言ったよね?」
「……はい」
「俺、こっちの大学に進学することにしたから」
「……え?」
「びっくりした?」
「……はい。……えっ、えぇぇぇっ?!!!」



