手を繋いで、君と前を向く。

「っ、なんだよ」

「九条くん!またケンカしたの!?」

「え」

「ここ!傷できてる!」

「あぁ……いや、ケンカしたっていうか、売られたから買うしかなかったって言うか……なんでもいいだろ」

「よくない!もう、ちょっと待ってて!」

「……」


気まずそうに目を逸らす九条くんの腕は掴んだまま、サイドの棚のタンスから絆創膏を出す。


「……なんだ、ここでもお節介か」

「そうだよ。でも九条くんが怪我してくるのが悪いよ」

「まぁ、そうだな」


ぺたりと傷口に絆創膏を貼ったはいいものの、絆創膏が小さくて傷口全部は覆いきれない。

でもこれ以上大きいやつは無いし……まぁ貼らないよりはマシだろう。

そう考えながら貼っていたのを見ていた九条くんが、同じように絆創膏の大きさの違いに気づいて小さく吹き出した。


「な、なに……」


その笑顔に心臓がどきりと鳴り、大きく動き出す。


「いや?潮路らしいなって思っただけ」

「なにそれー!」

「ははっ、褒めてんだよ」


笑われて思わず九条くんの身体をポカポカ叩くものの、わたしの胸はドキドキと大きく高鳴っていて。

最近、九条くんと一緒にいると心臓がうるさくて、緊張してたまらない。

それなのに九条くんが帰ると寂しくて寂しくて。

もっと一緒にいたいしすぐにまた会いたくなる。

一週間が長くて、待ち遠しくて。

早く来週になれ。なんて。こんな風に思うのは初めてだ。

この気持ちがなんなのか、今のわたしには全然わからなかった。