手を繋いで、君と前を向く。

「わたし、入院生活には慣れてるんです。実は小さい頃から身体が弱くて。白血病になる前も、風邪拗らせて肺炎になったりとかでよく入院してたから」


中学生になってからは体力も少しずつついてきて、丈夫になってきたと思ってたんだけどなあ……。

ははは、と笑うと、九条くんは切なそうに顔を歪めた。

それに焦って、空気を良くしようとまた口が勝手に喋り出す。


「あ!だからその!……わたしのことは気にしないでいいですから!今日来てくれただけで十分で、すごく嬉しかったです!だからもう大丈夫。……ほらわたし、関わるなって言われてるし、こんなんだからもう九条くんにお節介焼くこともできないから……安心してください」


そこまで言った時に、なぜか目に涙が滲んだ。

そして、瞬きをした時に一雫目尻から頬に流れていく。

泣きたいわけじゃないのに。笑いたいのに。泣き顔なんて見せたいわけじゃないのに。

なぜかその後も止まらずに何度も流れていく。


「あ、れ……?おかしいな……ははっ、なんで……」


手で拭っても次から次へと流れてくる雫に、


「ごめんなさいっ……なんでだろっ……止まんないや……」


わたしは困惑して手で擦り続ける。

すると九条くんが立ち上がって、今度は九条くんがわたしの手を取った。