手を繋いで、君と前を向く。

「俺の母親は、俺が中一の時に倒れて、それ以来ずっと入院してる」

「え……?」

「だからかもしんねぇな。倒れた時の潮路が、俺の母親とかぶって見えたんだと思う」

「九条くん……」

「このまま死ぬんじゃないかと思ったら、怖くてたまんなかった」


もしかして、前言ってたお見舞いって、お母さんのことだったの……?


「だからって、おかしいよな。関わるなって俺が言ったはずなのに。あんたが入院してるって聞いて、気が付いたらここにいたんだから」


……ごめん。


そう呟いた九条くん。

今にも消えてしまいそうな声と表情に、胸がキューっと痛くなる。

どうして九条くんがそんな声を出すの。

どうして九条くんが謝るの。

どうして九条くんがそんな顔するの。

そう思ったらもう黙っていられなくて、わたしより大きい手をそっと握った。