手を繋いで、君と前を向く。

「この間倒れちゃった時は急にめまいがして。迷惑かけてごめんなさい。それから、助けてくれてありがとう。お茶も、本当にありがとうございました」


お礼と共に笑顔を向けると、九条くんはしばらく黙り込んだ後に


「……俺、本当に病気だなんて知らなかったから、無神経なこと言った……」

「え?」

「そこまでのお人好しはもう病気じゃないかって……」


言われて、確かにそんなこともあったなと思い出す。


「別に気にしてないから大丈夫です」

「いや、ダメだろ。さすがに不謹慎だし無神経が過ぎる。……本当、ごめん。謝って許されることじゃないと思うけど。本当にごめん」


九条くんはよほどショックを受けたのか、わたしに向かって頭を下げてきて焦る。


「ちょっ、ちょっと九条くん……頭あげてください……」

「……あの日、あんたがなんでこの病院にいてなんで倒れたのか、ずっと考えてた」

「……」

「だけど、そんなのわかるわけもなくて。でも、まさかそんな重い病気だなんて思わなかった。あの後も、学校にも普通に通ってると思ってた。……何も、知らなかった」


呟いた九条くんの目には、涙が溜まっているように見えた。

まさか、そんなわけない。

そう思うのに、九条くんの目はだんだんと潤んできていて驚く。