手を繋いで、君と前を向く。

「ごめんなさいっ、そういう意味じゃなくて……わたしが恥ずかしいだけだからっ」

「……わかってる。でも俺も配慮がたりなかったと思うから。悪かったよ」

「九条くんが謝ることでは……」


九条くんは気まずそうに目を泳がせていて、わたしはわたしでどうしたらいいかかわからなくて落ち着かない。

そんなわたしたちを見て、お母さんが


「ふふっ……二人とも、可愛いわねぇ」


と言い始めてもっと恥ずかしくなる。


「お母さん、やめてよっ」

「ごめんごめん。二人の反応が初々しくてつい」

「……」


真っ赤になるわたしと、困ったように頭を掻く九条くん。


「九条くん。良かったら、メロン食べていかない?昨日持ってきたんだけど、私たちだけじゃ食べきれないから」

「あ……いや俺は……」

「遠慮しないで。引き止めちゃったお詫び。切り分けてくるから、そこに座って待っててね」

「ちょっとお母さん!?」


お母さんは冷蔵庫からメロンを取り出して、わたしたちを置いて部屋を出ていく。

九条くんは促されるままにわたしのベッドの横にある丸椅子に腰掛けていて、距離がグッと近くなってさらに顔が赤く染まる。

どうしてこうなった……!?

というか、九条くんはどうして病院に!?

わからないことだらけで、全く頭が働かない。

そんなわたしに、九条くんはしばらく黙り込んでいたけれどふと顔を上げた。