手を繋いで、君と前を向く。

*****


「……え?潮路さんが?入院!?」

「……は?」

「えぇ、はい、はい。……わかりました」


保健室で横になっていた時に聞こえた声に、俺は思わず飛び起きる。

潮路って……あの潮路だよな?

他に同じやつがいるようなありきたりな苗字じゃないし。

その潮路が、入院だって?


「……なあ」

「え?どうしたの九条くん」

「……潮路が入院って、どういうこと」


気が付けば、俺は保健室の教師にそう尋ねていた。


「最近体調が良くなくて保健室に来る機会が多かったんだけどね、やっぱり入院になっちゃったみたい。それ以上の詳しいことは私もまだよく聞いてないけど……」


そう聞いて、俺の身体は考えるより先に動いていた。


「ちょっと九条くん!?」


後ろから呼び止める声も無視して、床に置いてあった荷物を持って走って学校を飛び出す。


なんだよ、入院って。なんだよ、意味わかんねーよ!


向かった先は、この間潮路と遭遇したあのデカい病院。

だけど、そこについてから俺は潮路の病室も知らないしそもそもここに入院しているのかどうかすらわからないということに気が付いた。