手を繋いで、君と前を向く。

「……なぁ」

「え?」

「あんた、なんで俺にそんな構うわけ?」


半強制的に我が家に連れてきた九条くんは、物珍しそうにわたしの家を見回しながらも素直にソファに座ってくれた。

救急箱を持ってきて、傷口を一つずつ消毒していく。

そんな時に急に聞かれたから、絆創膏を張る位置が少しずれてしまった。


「なんでって……なんか、放っておけなくて」

「……物好きかよ」


呆れたようにそう言われるけれど、しかたないじゃないか。


「怪我してる人とか、具合悪そうな人とか、放っておけないタチなんです。それが知ってる人ならなおさら」

「お人好しもそこまでいくと病気じゃねぇの?」

「はは……そうかも……」

「……」


病気、か。

確かにそうかもしれないなあ。

そう思って小さく笑っていると、九条くんは気まずそうに


「悪い。病気は言いすぎた」


となぜか謝ってきた。


「え?」


それに驚いて聞き返すけど、もう九条くんは答える気は無いようで


「つーか、あんた親は?」


と別の話題を振ってくる。