手を繋いで、君と前を向く。

関わるな?そりゃそうかもしれないけれど。

目の前でこんな光景が広がっているのに、わたしは見て見ぬ振りなんてできないよ。

でも、どうして九条くんが知らない男の人たちに囲まれてるの?

放っておけない。だけど、じゃあどうしたらいいのかと言われるとそれはわからない。

とにかく一旦隠れなきゃ。そう思って茂みに隠れて覗いてみる。

するとついさっきまで囲まれていたはずの九条くんが、気が付けば周りの数人を次々と倒していっていた。


「え……すごい……」


夕陽の下で、茶髪がキラキラと光っている。

その光景に圧倒されていると、あっという間に立っているのは九条くんだけになってしまった。

九条くんはみんな倒れたことを確認すると、ベンチに腰掛け深く息を吐く。

またケガをしているみたいだ。家から消毒持ってこないと……。

そう立ちあがろうとした時。


「……っ、おい九条おおおーー!まだ終わってねぇぞー!」


倒れていたはずの一人が、近くに落ちていた大きな石のようなものを掴んで勢いよく走り出す。


やばい!あのままじゃ九条くんが!


そう思った時、どこかからパトカーのサイレンの音が聞こえてきた。