手を繋いで、君と前を向く。

「九条くん、病院に用事でもあるの?」

「うーん、もしかしたら九条くんのお母さんのところ行くのかも」

「そっか、お母様も入院してるって言ってたわね」

「うん。でも最近良くなってきたみたいで、近いうちに外泊許可も出るかもしれないって言ってたよ!」

「そう。それは良かったわ。九条くんも安心ね」

「うん」


この二ヶ月の間に、九条くんとはたくさん話をした。

両想いだとわかってお付き合いを始めたわたしたちだけど、お互いのことを知らなさすぎたから。

九条くんの転校してくる前のこと、荒れた理由。九条くんのお母さんの病気のことやお父さんのこと。

お父さんとの関係が少し複雑で、その関係をどうにか修復したいと思っていること。

そう思えたきっかけに、わたしがいるということ。

そんな風に言ってもらえることが嬉しくて、わたしにできることなら何でも協力したいと思った。

だけど、九条くんは自分の力でなんとかしたいから、と頑張っていた。