(だから俺は、必ずそいつを見つけ出す。見つけ出して、全てを吐かせる)
俺は強く決意する。必ずこの世界にハッピーエンドを迎えてみせる、と――そのときだ。
俺は不意に思い出した。
そう言えば、ユリシーズに聞いておきたいことがあったのだ。
「なぁユリシーズ?」
「今度は何?」
「お前、先週露店を回った帰り、俺に何か怒ってただろ? あれ、理由はなんだったんだ? 考えたけど、どうしてもわからなかった」
尋ねると、ユリシーズは驚いたように目を見開いて「ああ、あれ」と気まずそうに呟く。
「大したことじゃないから気にしなくていいよ」
「そう言われると余計気になるだろ。教えてくれよ。俺が何か気に障ること言ったんだろ?」
「あー……気に障ることっていうか……なんて言えばいいのかな……。あのとき僕は、君が君じゃないような気がしたんだ。君があまりにも僕の知ってるアレクとは違ってて……別人のように感じちゃって……ごめんね」
「――!?」
申し訳なさそうに笑うユリシーズ。
けれど俺は、なんだか気が気ではなくなって……。
(いや……ここは俺が驚くところじゃないだろ。実際俺は、アレクとは全然別の人格なんだから)
「ちなみに……どの辺がお前の知ってるアレクと違ってたんだ……?」
俺は恐る恐る尋ねる。
聞いておかないと後々困るような気がしたからだ。
すると俺の問いに、ユリシーズはどこか寂しそうに眉を下げる。
そして次の瞬間ユリシーズの口から放たれた言葉は、あまりにも予想外のものだった。
「君が、鶏肉を食べたから」――と。



