私の愛したゴミ

店を出たタイミングで、れんくんの距離感が近くなった。

自然に手を繋がれて駅まで歩いた。

ふわりと香るタバコの香り。赤いマルボロ。

人と手を繋いだのはトウヤに無理やり酔ったフリして繋いだぶりだったから人から繋がれたのが嬉しかった。

「かわいー、ほんと好き」

れんくんはトウヤと違ってたくさんの嬉しいを容易くくれる。トウヤがくれなかった言葉も。

ぼーっとしてたら、顔を持ち上げられて…

唇に当たった感触。キスされた…?

初めてのキスは呆気なくて。ドラマみたいに目を閉じることも首を傾げることも出来なかった。

ぽかんとれんくんを見上げるとキスの雨。
ここが外だとかもお構い無しに閉店後の百貨店の壁に押し付けられ、大人なキスをされた。