私の愛したゴミ

「そういえばさ〜」

言いたいことを分かってて話を変えられた。
少しチクリと胸が痛んだけど顔に出さないようにする。

チラチラと時計を気にするトウヤの優しさが、ますます私を追い詰めていくようだった。

酔いが冷めてきたのか私の終電が早いことを知っていて、「そろそろ帰ろうか」なんて。

「そうだねー」

心の内を悟られないように笑った。トウヤは私を抱かない。昔1度だけ大人数の飲み会で酔ったトウヤにホテルに連れてかれそうになったけどその1回だけ。大人数だったからみんながとめた。

どうせならそんな優しさ見せないで、抱いてよ。手酷く抱いてくれたら嫌えるのに。でも優しく抱かれたらきっともっともっと好きになってどうしようも無くなっちゃうから抱かないトウヤは正しいのかな。

きっと抱かれた後にほかの女を抱いてることを知ってしまったら私はショックで死んじゃうかも。なんて考えてると会計がいつの間にか終わっていた。