でもセイジは、まるでひどく裏切られたような、傷つけられたような表情をしていて、ありがとう、なんて言ったらどやしつけられそうだった。
「行くよ」
支払いが終わるとすぐに立ち上がってわたしを促す。
頭を下げてわたしたちを見送るスタッフに、テーブルの上の器械は面倒だけど処分してくれ、と告げている。
店を出るとセイジはわたしの手を握った。
がっちり握ってくるのと、そのいつもと全く違う雰囲気にわたしは臆してしまい、振り払うこともこの行為の説明を求めることもできなかった。
なぜかセイジは会社とは別の路線の地下鉄に乗った。
「セイジ、どこに行くの?」

