この想いが空を舞って、君に届いたら



 心配してきてくれたのかもしれないのにわたしってば、失礼だよ。



「音瀬さんは嫌かもしれないけど、音瀬さんが事故に遭ったって聞いてクラスのみんなも心配してたの」



 椅子に座るなり、開口一番にそう言った先生。

 クラスのみんなも心配……か。

 先生だってわたしの身に何があったか知っているはずなのにどうしてそんなことが言えるんだろう。


 さすがにそれを素直に信じるほどわたしはバカじゃないし、優しくもない。



【そうですか】



 だから、わたしは愛想がないとわかっていながらそんな返答しかできなかった。

 そこから先生は学校について色々と話してくれたけど、わたしにとっては地獄のような話ばかりだった。