「悪い悪い、紗那の顔が見れて舞い上がっちゃって。ごめんな、紗那。昨日は来てやれなくて」
そう言いながらお父さんは申し訳なさそうに眉を下げた。
お父さんは昨日まで出張に行っていたので、わたしが事故に遭ったことを聞いてもすぐに来れなかったそう。
わたしとしては仕事を優先してほしいから大丈夫なんだけど。
【大丈夫だよ。今日来てくれただけで嬉しいから】
わたしは、いい子を演じる。
みんなに心配をかけないように。
それでいい。
どれだけ息苦しい毎日でも周りのみんなが笑ってくれるなら別に自分はどうだっていいから。
どうせわたしはワガママになんて生きられないんだよ。



