運が良かったのか、もう授業は終わっていた。
僕は、一樹とちょうど話していた夜里達の方へ行き、
「さっきは、途中で悪かったな…。それであの子の名前はなんて言うの??」
僕は叫びたい気持ちを隠して聞いた。
「あぁ…。うん、名前はねぇ〜…、鈴木美羽って言うの!!」
それを聞いた途端に僕は、一気に血の気が引いていくのが分かった。
「おい!!?優利どした??」
「いや…、何でもないよ!!ただ、かわいい名前だな〜っと思って!!」
「本当か??嘘つくなよ??」
さすが一樹、気持ちを読まれてる…。
「嘘じゃねーよっ!!」

「…ならいいんだけど、あぁ!!そうだ夜里!!ゴニョゴニョ…。」
「??」
何か話しているようだけど…。
「おーい!!美羽〜!!」
「!!!???」
夜里に呼ばれてこっちに歩み寄ってくる…。
近づいてくるたびに、僕の鼓動は激しさを増していく。
「は〜い!!なぁに??あっ!初めまして!!鈴木美羽です!!美羽でいいよ〜!!」
僕に向かって微笑みかける。
「初めまして!!天沢優利です!!優利でもなんでもいいよー!!よろしく!」
「うん!よろしくね!!天沢君!!」
僕は仲良くなれたことが嬉しかった。