この気持ちが、よく分からず、僕はついに放課後を迎えた。
ため息をもらしながら僕は学校から徒歩30分の本屋に向かった。
そこで男性雑誌の新刊を見つけた。
「おぉ!!ラッキー!ラスト一冊じゃん!」
レジで会計を済ませて帰ろうとした時、僕の視界に、とびきりの笑顔をした君と、隣で歩くあいつがいた。
僕は、脳裏によぎった。
君のあの時の恍を見つめる表情。
僕には見せないとびきりの表情。
悔しい。
いや、この気持ちは何だ???
いろんな感情が渦巻いてる。
僕はいつの間にか走っていた。

ここはどこだかも分からない。
分かりたくもない。
とぼとぼと歩いていると視界がぼやけた。
「大丈夫ですか??」
女の人が声を掛けてくれる。
「はい。大丈夫です。」
僕は答えた。
「そうですか。なら良かったです。」
そう言って、女の人は去っていった。
―なぜ、あの女の人はまったく知らない僕を気にかけてくれるのだろうか。
僕は1つ疑問が出来た。
多分、今の僕ではそれに気付けられないだろう。