貴方に出会ったことは運命なのかな…
僕はそうしか思えない。
それだけ僕は君が好きだった。

そう、君に出会ったのはちょうど桜が咲き乱れている頃

僕は新しい制服に身を包み、暖かな春の訪れの中、僕は緊張した面持ちでこの学校にいる。
そんな僕は天沢 優利(アマサワ ユウリ)。染めたての長く茶色い髪の毛を風になびかせ、校舎のなかに足を踏み入れた。
これから何が起こるのか、僕は少しドキドキしていた。

「新入生はこっちに!!」僕達は先生についていく。
そう。まだ僕達は出会っていなかった。
でも、近くに君がいたんだ。
僕はまだ気づいていなかったんだ。

入学式を済ませ、教室に向かう。
「よう!!優利!久しぶりだな!!」
「おぉ!!元気してたか?」
こいつは僕の中学からの友達 恍(コウ)。
僕にとっては何だか弟みたいな存在だ。
「さっき、すっげーかわいい子見つけたんだ!!」
「マジか!?あとで絶対教えろよ!!」
「あったりまえっ!!
じゃーまたなっ☆」
「おぅ!またな〜」
このとき、一つの歯車が回り出したことを僕はまだ知るよしもなかった。