正直、何が彼女をそこまで盛り立てるかはわからない。
素直にバイタリティーが凄いと言うべきなのか。
「そう言えばだけど、どうやら実鈴の奴、最近地下アイドルにも貢いでるらしくて」
「ええええ?!」
「それで最近手土産代も水増し請求されているんじゃないか?っていう疑惑もあったんだ、結局その地下アイドルに貢ぐ品物を会社の金使ってたって」
「はぁ?!」
「どうやら最近浪費癖に母親がキレたらしくてさ。実家から資金援助を切られてたんだと。だから小野原君を利用して会社からの金を引っ張ろうとしてたわけ。小野原君も実鈴に『鞍替え』しようとしてたっぽいから、二人の利害は一致していた、と」
バカらしい話だったけど、『鞍替え』の言葉に、一気に現実に戻された気分になる。
「可愛がられているのは実鈴だから、そっちの方が利用できると思ってたんだろうなー……実際被っていた猫を実鈴に剥がれただけで終わった、憐れな奴になっちまったけど」
そう言われると何も言うことができない。
はぁ、と大きく息を吐いて俯いた。
「……花月はあんなヤツが好きだったのか?元々親が『勉強はできるけど裏ではヤバい』って監視目的で無理矢理ここに捩じ込んだ、あんなヤツが」
そうだったのか……とちょっとがっくりとする。
彼は外から見ると誠実で優しい。仕事もできるし、さすがあの父親の息子だと、そういう評価の人だったから。
素直にバイタリティーが凄いと言うべきなのか。
「そう言えばだけど、どうやら実鈴の奴、最近地下アイドルにも貢いでるらしくて」
「ええええ?!」
「それで最近手土産代も水増し請求されているんじゃないか?っていう疑惑もあったんだ、結局その地下アイドルに貢ぐ品物を会社の金使ってたって」
「はぁ?!」
「どうやら最近浪費癖に母親がキレたらしくてさ。実家から資金援助を切られてたんだと。だから小野原君を利用して会社からの金を引っ張ろうとしてたわけ。小野原君も実鈴に『鞍替え』しようとしてたっぽいから、二人の利害は一致していた、と」
バカらしい話だったけど、『鞍替え』の言葉に、一気に現実に戻された気分になる。
「可愛がられているのは実鈴だから、そっちの方が利用できると思ってたんだろうなー……実際被っていた猫を実鈴に剥がれただけで終わった、憐れな奴になっちまったけど」
そう言われると何も言うことができない。
はぁ、と大きく息を吐いて俯いた。
「……花月はあんなヤツが好きだったのか?元々親が『勉強はできるけど裏ではヤバい』って監視目的で無理矢理ここに捩じ込んだ、あんなヤツが」
そうだったのか……とちょっとがっくりとする。
彼は外から見ると誠実で優しい。仕事もできるし、さすがあの父親の息子だと、そういう評価の人だったから。



