インストールを開始しますか?

「そうだ、デザートにりんごがあるんだった」
 
立ち上がってキッチンへ行った。
 
わたしはホッと息をはく。
 
ママの笑顔がこわいなんて、どうかしてるよね。
 
お箸を持つ手がふるえているのをじっと見つめる。
 
手がふるえるようになったのも最近だ。
 
……いつからだったかな?
 
その時。
 
——ピコン。
 
テーブルの上のスマホが鳴って画面が光る。
 
ママのスマホだ。
 
アプリのプッシュ通知だった。
 
見覚えのあるピエロのキャラクターからのメッセージ。

《おはよう! どう? カスタマイズは順調かな? 明日の命令はなにする?》

アプリの名前は。

『カスタマイズ・チルドレン』

チルドレン……って子ども?

これって……?

凍りつくわたしの前に、ママがことりとりんごがのったお皿を置いて、にっこりと笑った。

「たくさん食べてね」

「はい、ママ……」




カスタマイズママ fin