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次の日の朝、わたしが教室へ行くと、クラスメイトたちはザワザワして落ち着かない様子だった。
 
あっちこっちで集まってヒソヒソ話してる。
 
なにかあったのかな?
 
由希奈の転校がみんなに知れわたった?
 
わたしは首をかしげながら、カバンを自分の机に置く。
 
奏美はまだ来ていなかった。
 
すると、クラスメイトのひとりが話かけてきた。

「愛梨、なにか聞いてる? 奏美のこと」

「奏美のこと? なにが? ……どういうこと?」
 
てっきり由希奈のことを聞かれるだろうって思ってたわたしはキョトンとする。
 
クラスメイトたちが集まってきた。

「どういうって……愛梨、知らないの? 奏美んちのママ昨日事故にあって死んじゃったんだよ」

「え……?」
 
わたしはその場に凍りついた。
 
奏美んちのママが?
 
……死んじゃった……?

「えー、わたしは事故じゃなくて自殺だって聞いたよ。踏み切りで電車にひかれちゃったんでしょ? 見てた人の話では自分からふらふらって電車の前に歩いてったって話だもん」
 
自殺……?
 
わたしのこめかみから、冷や汗がつーっとつたった。

「わたしの家、踏み切りから近いから昨日の夜は大さわぎだったよ。パトカーが何台も来て。たしか事故があったのは夕方だったのに、夜遅くまで現場検証? みたいなのやっててさ」

「夕方……? 夕方に事故があったの?」