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必死な由希奈も言ってることの内容も怖くてたまらなかった。
 
ちょっと前までバカなことを言い合って、笑いあってたのに。こんな急展開、頭がついていかない。
 
逃げ出したいのに、腕をつかむ由希奈の力が強くて無理だった。

「由希奈、ちょっと痛い。はなして」

「ねえ、愛梨、奏美! あのお金、かえしてくれない?」

「え?」

「あのお金、返してよ。あのお金があれば家の家賃払えるんだよ。わたしはここにいられるの!」

「そんな……」
 
わたしと奏美は顔を見合わせた。
 
由希奈のママのお金なんて、いくら使ったから思い出せないくらいなのに、そんなの今さら返せるわけない。

「無理だよ」

「そうだよ。お小遣いじゃ足りないもん」

「だけど、ふたりが使ったんじゃん! それで家はこうなったんだよ! わたしこの一週間、ちゃんとしたご飯食べてないんだから‼︎」
 
人目を気にせずさけぶ由希奈がこわくて、わたしと奏美は力をふりしぼって由希奈の手をふりほどいた。

「はなして!」

「痛いよ!」
 
そしてそのまま後ずさる。

「そんなの知らないよ! 由希奈がいいよって言ったんじゃん」
 
奏美が恐怖に引きつった顔で言った。

「そうだよ! こっちからたのんだわけじゃないし!」
 
わたしも奏美に同調する。