幼なじみと両思いになるまで

「今年は未唯ちゃんも一緒に沖縄旅行だからねーほんっっとに楽しさ倍増すぎて明日楽しみー」

そう言って笑顔満点の静香ちゃん。
空閑家の食卓で一緒にご飯食べるのは慣れてきたけど、まさか家族旅行まで一緒に行けるのは思ってなくて、この前静香ちゃんから聞いた時には本当にびっくりした。

「私まで本当に行っても大丈夫でしょうか?申し訳なくて‥」
「いやいや全然!むしろきてくれてありがとうって感じ」
「静香のいう通り!逆に無理させてないか心配なくらいだから、気を遣わなくていいからね」
「ありがとうございます」

静香ちゃんと隼斗さんは本当に優しくて、湊斗の関係が良くないこともなんとなく察しているはずなのに、私のことも気にかけてくれて受け入れてくれてて、泣きそうになる。

湊斗はずっと口きいてなくて気まずいままだし一生両思いになれることはないけれど、それでもこんなに一方的に大好きだから一緒の時間を共有できるだけで胸がいっぱいになるんだ。