いっけない!忘れてた!


「あ、あのさ、蓮……」


「んあ?……何?」




焦げた肉のおかげで、野菜チャーハンになってしまったけれど、それでも蓮は美味しいと言って食べてくれている。



そんなチャーハンを飲み込み、
笑顔であたしの言葉を待っている蓮。





「あ、あの…ね?」


「うん……?」



「あたし……聞いちゃったんだけど…。蓮と、その……」




「何?ハッキリ言えよ」



……えーい!!

「蓮と、薫ちゃんがヤッてる声!」



「……はっ?」



「だから…-!その、イクとか……早いとか……」




「…………あぁ」



「アレじゃね?」


「えっ?」




蓮が指を指した場所にあったのは、まだ片付けてないゲーム機。



近くにはレースものの
ケースが横たわっていた。


「え……?」



「薫とはさ、やっぱ双子ってこともあるし、仲は良い方なんだよね。だからああやって遊んだりしてんだ」



「つまり……『早い』とか『イク』って……」


「俺が薫を抜かした時じゃね?」



嘘…っ!?
それじゃあたしの勘違い?



な、何よ、このオチ……。



「那美」


「んー?(涙)」




ちゅ…-



「な、蓮!?」


「それでヤキモチ焼いたんだ。かっわい~♪」



「もう…っ!からかわないでよね」



「ハハッ。ごめん、ごめん♪」



むぅ~。でも……





「……ねぇ、蓮」



「ん?」




「…もっかい……」



一瞬驚いた蓮は、すぐ微笑んで
甘い甘い、キスをくれた…-









-end-