いやいや、ありえないよね?
うん、普通にありえないよ、高校生。
……そろそろ限界ですよ、高校生!
「もうご飯も食べたし帰ってよ。明日も学校でしょ?」
「部屋隣だし、いーじゃん。戻んのせんないし」
あたしに背中を向け、テレビを見たままそう発する蓮。皿を洗う手に力が入る。
「どう言う性格してんのよっ!」
と心の中で叫び、再び作業を再開する。
その瞬間、テレビの音が一瞬で消えた。
突然のことにパッと顔を上げ蓮を見ると、絡まった視線。
「それに、今は1人でいたく、ないんじゃない?」
急に。そして真剣に。
あたしは一瞬で言葉を失った。
あたし達の間には何とも言えない空気が流れ、あたしは蓮から視線が逸らせない。
蓮は、あたしから目を逸らそうとしない。
まるで逃げることを許さないかのよに…-

