家が嫌だった。
口煩く言ってくる親も、いちいち構ってくる弟も
だから家出をした。
僕は真夜中、闇の中へ走り出た。
無我夢中で走った。誰も居ない場所に行きたかった。
暫く走り続けていると、いつの間にか知らない場所に来ていた。
なんとなく、不気味だと思った。
その場所から逃げようと思った矢先、暗闇の中に人影が見えた。
恐る恐る近づくとその影は若い男だった。
その男は自分を見て
「家出?ちょっとだけ私について来なよ。」
と言いながら指をさす。
指の方向は暗闇だった。
僕は少し怖いと思ったものの、興味が湧いてついて行った。
「君はどうして家出したんだい?」
暗闇を歩いているとお兄さんはそう問い掛けてきた。
「別に、」
僕はなんだか答えたくなくて、そう言った。
「ふふ、反抗期?」
お兄さんはそう言うと僕の手を取って、
「ほら、こっち」
奥へと進んだ。
そこは、とても幻想的な世界が広がっていた。
僕はその場所に、ただただ見惚れた。
お兄さんは
「君に何があったかは知らないけど」
その場所に足を進めると
「この場所を見ると、なんかどうでも良くなってこない?」
次の瞬間には、
笑い声だけを残して消えていた。
ぼくはそれをただ眺めていた。
それはまるで夢のようで、
それでも確かに僕はここに居て、
とても非現実的だった。
そこは、そこにいる瞬間は、
家族のことも、学校のことも、
全てを忘れられた。
ただ、高揚感だけがそこに残った。
次の瞬間、僕は暗闇の中にいた。
周りにはぽつぽつと家々の光が見える。
そして僕は、一輪の花を手に持っていた。
先程の場所は確かにあったと、そう示すような
とても幻想的な花だった。
口煩く言ってくる親も、いちいち構ってくる弟も
だから家出をした。
僕は真夜中、闇の中へ走り出た。
無我夢中で走った。誰も居ない場所に行きたかった。
暫く走り続けていると、いつの間にか知らない場所に来ていた。
なんとなく、不気味だと思った。
その場所から逃げようと思った矢先、暗闇の中に人影が見えた。
恐る恐る近づくとその影は若い男だった。
その男は自分を見て
「家出?ちょっとだけ私について来なよ。」
と言いながら指をさす。
指の方向は暗闇だった。
僕は少し怖いと思ったものの、興味が湧いてついて行った。
「君はどうして家出したんだい?」
暗闇を歩いているとお兄さんはそう問い掛けてきた。
「別に、」
僕はなんだか答えたくなくて、そう言った。
「ふふ、反抗期?」
お兄さんはそう言うと僕の手を取って、
「ほら、こっち」
奥へと進んだ。
そこは、とても幻想的な世界が広がっていた。
僕はその場所に、ただただ見惚れた。
お兄さんは
「君に何があったかは知らないけど」
その場所に足を進めると
「この場所を見ると、なんかどうでも良くなってこない?」
次の瞬間には、
笑い声だけを残して消えていた。
ぼくはそれをただ眺めていた。
それはまるで夢のようで、
それでも確かに僕はここに居て、
とても非現実的だった。
そこは、そこにいる瞬間は、
家族のことも、学校のことも、
全てを忘れられた。
ただ、高揚感だけがそこに残った。
次の瞬間、僕は暗闇の中にいた。
周りにはぽつぽつと家々の光が見える。
そして僕は、一輪の花を手に持っていた。
先程の場所は確かにあったと、そう示すような
とても幻想的な花だった。
