正源司さん、弱虫怪人くんに恋をする。

怪人B「めっちゃ喋るな」

スタッフ「まあ希望があるんでしたら。キミ、彼女とチェキ撮って」

楠木「は、はい……」

楠木は言われるがまま、正源司とチェキを撮る。
ぎこち無いピースをする楠木に正源司は、

正源司「さっきのグーパンポーズお願いします」

楠木「え、さっきの? えっと……こうかな」

正源司にポーズ指定されながら、ひたすらチェキを撮っていく。

周りの怪人やヒーロー達に並ぶファンは、正源司のノリノリな撮影に呆然と見ている。

ファン「変わった子だな」


◯同・男子トイレ(夕)

楠木は便座に座って、一万円札が入った封筒を見て震えている。

楠木「なんの冗談……?」


◯第一高等学校・正門(朝)

ブレザーを着た生徒達が元気に登校している。


◯同・1年B組教室(朝)

サラサラヘアーで黒目が大きく、睫毛が長くて、低身長ながらもスタイル抜群の正源司が爽やかな空気と共に入ってくる。

一斉に注目され、他の生徒が駆け寄ってくる。

生徒A「正源司さん、おはよ! 今日も可愛い!」

生徒B「正源司さん、放課後カラオケ行かない?」

生徒C「正源司さんはあたし達と買い物行くんだよ、ね、正源司さん!」

正源司、無反応で席に着く。

生徒A「やべ、今正源司さんと目があった気がする」

生徒B「こっちなんか、良い香りした」

生徒C「あー存在だけで尊い、我が校のアイドル正源司さん」