娘の言いたい事はわかる、今日は妻の誕生日だった、
「無理を言うな、仕事だぞ」
「わかってるけど、家族の誕生日は外食って決めてるじゃない!」
頼む、朝から大きな声は止めてくれ、
「19時ならたいして遅くもないだろ、まだ店もやってるさ」
「見たいテレビがあるの!」
はいはい、自分の都合なんですね、こんな娘でも可愛くて仕方がない、世の中の父親は皆んな同じなのだろうか。
「待てないなら、母さんと二人で行ってくれていい、俺はカップラーメンでも啜るから」
母親とは友達みたいに良好な関係だ、俺などいない方が間違いなく楽しめる。
「もう! 本当にそうするからね、後で怒らないでよ!」
そんな事で怒るような小さな人間じゃありません、
だいたい俺が働きゃなきゃ、外食も出来ないだろ、



