2年前の今日。
7時30分。
天気は雨。
高校1年生の俺は、開校記念日で休日だったから友達と県外のテーマパークへ行こうとしていた。
「友達」と言っても特別仲がいい訳ではなく、入学してからの1ヶ月の仲。
男子に片っ端から声をかけてたクラスの派手な奴らの誘いを断れなかっただけ。
仲良くしたくないことはないけど、正直そんなに乗り気じゃなかった。
でも、集合しているところに向かうのは嫌だから、集合時間の20分も前にホームに着いた。
案の定まだ誰も来ていなかったので、ホームの椅子に座って待った。
ふと騒がしい声がして目を向けると、同じホームの1号車に制服を着た近所の中学校の生徒が20人ほどいた。
なぜだろうと思ったけど、何人か楽器らしきものを持っている子がいて、吹奏楽部のイベントでもあるのだろうと納得した。
これから控えていることが余程楽しみなのか、キャッキャとはしゃいでいる子が多く、俺はそれを微笑ましく眺めた。
彼女たちを眺めていた時、ふとひとりの女の子に目を奪われた。
彼女は誰と喋るでもなく、ひとり線路に落ちる雨を見ていた。
彼女を見た瞬間、周りの音が聞こえなくなるくらい、他に何も見えなくなるくらい、彼女に吸い込まれているのが分かった。
これを一目惚れっていうのだろうか。
7時40分。
彼女たちは俺たちより1本早い電車に乗って行ってしまった。
7時30分。
天気は雨。
高校1年生の俺は、開校記念日で休日だったから友達と県外のテーマパークへ行こうとしていた。
「友達」と言っても特別仲がいい訳ではなく、入学してからの1ヶ月の仲。
男子に片っ端から声をかけてたクラスの派手な奴らの誘いを断れなかっただけ。
仲良くしたくないことはないけど、正直そんなに乗り気じゃなかった。
でも、集合しているところに向かうのは嫌だから、集合時間の20分も前にホームに着いた。
案の定まだ誰も来ていなかったので、ホームの椅子に座って待った。
ふと騒がしい声がして目を向けると、同じホームの1号車に制服を着た近所の中学校の生徒が20人ほどいた。
なぜだろうと思ったけど、何人か楽器らしきものを持っている子がいて、吹奏楽部のイベントでもあるのだろうと納得した。
これから控えていることが余程楽しみなのか、キャッキャとはしゃいでいる子が多く、俺はそれを微笑ましく眺めた。
彼女たちを眺めていた時、ふとひとりの女の子に目を奪われた。
彼女は誰と喋るでもなく、ひとり線路に落ちる雨を見ていた。
彼女を見た瞬間、周りの音が聞こえなくなるくらい、他に何も見えなくなるくらい、彼女に吸い込まれているのが分かった。
これを一目惚れっていうのだろうか。
7時40分。
彼女たちは俺たちより1本早い電車に乗って行ってしまった。

