それからの日々はあっという間だった。

平日は毎朝駅で会って、休日は電車に乗って出かける。

彼は私と会ったあと、散歩したりして時間を潰し、19時30分になる瞬間をひとりで迎えていたらしい。

でもあの日以来は、私が帰る時間に合わせて駅に戻り、ほんの20分くらいだが会っている。

本当はもっと一緒に過ごしたいけど、私の部活が毎日あるから叶わなかった。

それに、19時30分の瞬間に一緒にいるのはお互い怖かったから、会えるのは5分前くらいまでだった。



それでも、幸せだった。

いつまでもこの時間が続けばいいと思った。

彼が死んでいることを忘れるくらい、大好きな日々だった。