君のスガタ

「…あの…今日部活の仲間と集まるんですけど。行ってもいいですか?」

 私は行こうとしている所を指さして、言う。

 斗真先輩と松永慶先輩はお互い顔を見合わせてから私の方を向いた。

「じゃあ、俺たちも行ってもいい?」

 最初に声を発したのは斗真先輩だった。

 私は大きい口を開けて、固まってしまった。

 え? いやいや、先輩たちが来たら部活動の仲間たちは……

 うん? 三年生の先輩たちは旬のイケメン俳優が好きでこの顔は素敵とか言ってる。

 私はイケメンなどには一切興味がない。

 めぐみは人気者とか言われる人を好きになる傾向がある。

 優しい言葉で言われると、すぐ惚れる傾向がある。

 だけど、みんなのために顔が整っている男子先輩たちを見て、部活仲間の三年生たちやめぐみは興奮するに決まってる。

「あっ……えーと……(先輩達やめぐみが嬉しそうに話をするのが目に浮かぶので答えにくい)」

 私は返答に困っていると、松永慶先輩は声を出す。

「……行こうぜ。俺は行ってみたい」

 松永慶先輩は真顔で答える。

 まさか、松永慶先輩から行きたいという言葉が出るとは思わなかった。

 いやいや、え?