天海祭は終わり、打ち上げはクラス全員が来て、楽しんだ。

 カラオケで十八番を歌ったり、踊ったり、クラスで好きな子に告白したり、女子委員長が腹話術を披露したりなど笑いが絶えなかった。

それに担任の刈谷先生もいて、何故か先生はどこから持ってきたのか分からないが、シンバルを持ってきて、歌に合わせて叩いていた。その姿にクラス全員爆笑していた。

 それ以降、クラス同士でたわいのない話をしても楽しそうにしていた。

 前よりも交流がより深まっていた。

 天海祭の次はバレー大会がある。

 暑さがなくなったと思ったら、また急に暑くなる。

衣替えをしたものの暑くて、半そでを着ている。

「暑い…暑い…」

 めぐみは私の隣にいて、暑いを連呼していた。

「もう少しで試合始めるね?」

「うん、そうだね。もう少しだね。めぐみは調子どう?」

体育館にいたが、女子バレー部と男子バトミントン部が今日は使える。

 男子バトミントン部はバレー部の先輩たちと話をして、練習もしないでおしゃべりをしていた。

女子バレー部の先輩は松永先輩と斗真先輩のような笑顔はなく、愛想笑いを浮かべているのが目に見えて、分かった。

 私はチラッと先輩たちのことを見てめぐみの方向に向き直した。

「いいよ。調子。柚も順調そうだよね」

 めぐみも気になっているのかチラチラと先輩たちを見ていた。

 めぐみは先輩たちが困っているのを見て、チッと舌打ちをしていた。

「うん。順調」

 本当に順調だった。

トスやレシーブも最近、放課後毎日練習をしているからなのか分からないが、レギュラー選手になれるのではないかという期待があった。

 それは明日発表なので、内心ドキドキしている。

 めぐみと話している時、男子バトミントン部と女子バレー部の先輩が話している声が聞こえてきた。

「俺ら、はっきり言って。バトミントンやりたくないんだよね。だったら、女の子と話したいし」

 その言葉に私はイラっとして、思わず口に出る。

「だったら、部活辞めればいいじゃないですか?」