梅雨の雫

堀くんから火を貰うと、すぐにパチパチと弾ける音と一緒に火薬の匂いがした。


外は暗くなっていて、花火の灯だけが目立った。


『きれいだね。』


「うん。」


時間だけがゆっくり流れていった。

時々、花火をくるくる回してみたりする。


「広瀬。今日は、急に連絡してごめん。」

『ううん、別にいいよ。びっくりはしたけど。』


2人でふっと、笑った。


久しぶりの花火は、すごく楽しかった。


今日は何をしたとか、何を食べたとか、くだらない話をしながら、綺麗に光る花火を見つめてた。