親愛なる魔王の君へ#2~召喚されたので、魔王の側近になります!~

僕の言葉に、後ろから「分かった」というユウの声が聞こえた。

「……」

とは言ったものの、僕はどう動くべきだ……?

『心配するな、主。レオン殿たちが、今こちらに向かっている』

僕の肩に、ケイが飛び乗る。

「……じゃあ、僕はそれまでユウを守れば良いわけだ」

『あぁ。あと5分程で着くはずだ』

「……5分……長いな」

「…………ラウル、待ってて」

後ろからユウの声がした……と思えば、走る音がした。走る音は、どんどんと遠ざかっている。

「ユウ!?」

動かないでって言ったのに……ッ!

ユウの方を見たいけど、モンスターから目を離すことは出来ない。

……こうなったら、僕はモンスターの足止めに専念しよう。

「――」

僕はこれ以上モンスターを進ませないために、モンスターに向かって、使える魔法を出来る限り放った。

「ラウル!しゃがめ!」

後ろから、ユウの声が聞こえる。僕が反射的にしゃがむと、僕の頭上を何かが横切って、それはモンスターに刺さった。……矢だ。

『ほう、モンスターに臆せずに立ち向かえるとは……あやつ、冒険者の素質があるかもしれんな』

ちらりと僕の近くにいるケイを見てみると、ケイは僕の後ろにいるであろうユウを見つめている。