親愛なる魔王の君へ#2~召喚されたので、魔王の側近になります!~

その後ろには、確か……ルカさんだったかな?がいる。

「ル、ルシフェル……さん!?」

ティムが、驚いたような声を上げた。アーサーも、驚いたような表情をしている。

「……大丈夫だよ。2人とも……ルシフェルさんは、今回協力者だから」

ルーチェがそう言うと、ティムとアーサーは同時に「どういうこと?」と首を傾げた。

「このことについては、また後でにしよう。その前に、自己紹介から始めようか。ルシ兄も、そこの子も、名前を知らない人いるでしょ?あ、僕はルカ・クロウディア。大魔王をしてます」

ルカさんが、僕を見つめながら名乗る。

……って、大魔王!?……僕の聞き間違いかもしれない。

「ルカさんの側近を務めてます、魔物使いのクロード・ディスペアと言います」

「クロードの妻のノア・ディスペアよ」

「クロードの友だちのレオン・アレクサンダーです」

「治療師志望のティム・ラファールです」

「剣術士志望のアーサー・ウィリアムズだ!」

「俺は、ルシフェル・クロウディア」

「……い、異世界から来ました、ラウル・リヴィエールです……」

「魔王のクラル・ディスペアです」

次々に、自己紹介をしていく。

青みがかった黒髪に赤い瞳の男性――クラルさんも、魔王って言った。やっぱり、聞き間違いじゃない……?