雨の日は君の彼女

こんな愚痴を言うような人、最悪だ。

こんな人好きになりたくなかった。

私は今、完全に彼に心を許してしまっている。


「怖がらせて、ごめんね」
「お詫びに、最後まで見ていいよ」


彼は、あの手帳を私に差し出す。

怖いと言う感情よりも好奇心が勝ってしまった。

暗い二人きりの教室。

何かあった時、分が悪いのは私だ。

これは罠なんだ。

頭の中にいろんな考えが浮かんでは消えて、うかつにもそれをひらけてしまった。

悲しくて、つまらない彼の日記を。








『なんで、三上さんはいつも一人なんだろう』










『三上さんは今日も自習室で勉強するみたいだ』

『一人でもいいなんて、友達の悪口言ってる自分とは正反対だ』

『一人でいたいのに、そんな勇気はないしな、、、、』

『嘘がつけないなんて、三上さんらしい』


次の日もその次の日も、内容は全部私だった。

さっきまでの恐怖が全部、払拭されていく。

なんで?なんで?


疑問が次々に浮かんでくる。

そして最後の今日のところに書いてあったのは、、、、




「好きです 付き合ってください」




シンプル、ただそれだけ。

それだけが彼の整った字で書かれていた。

もう殴り書きなんかじゃない。