クラスメイトたちも


「なんか……印象全然違うね……」

「てか……結構かっこよくない?」

「うん、今まで金髪にしか目いってなかったけど……よく見たらかなりイケメンだったんだ……」

「え、どうする?後で話しかけてみる?」

「いや無理だよ。だって黒髪になったってだけで噂が消えたわけじゃないし怖いじゃん」

「それもそっか……残念」

「むしろ今さら染めてくるとか、なんか怖くない?」


そんな風に湊くんを見て顔を赤くしたり青くしたりしている。

黒髪にしたことで大分印象が良くなったようで、イケメンだなんて言われてるのを聞いてしまい気が気じゃない。

……湊くんがかっこいいのは、元からだし……!

わたしの方が先に知ってたし!

そんな風に心の中で思ってしまう。

そのまま湊くんも一緒に並び、みんなで始業式に向かった。

その間ももちろん湊くんはいろんな意味で目立っていて。

そもそも背が一人だけ高いから、何をしてても何もしてなくても目立つ。

そんな存在が急に金髪から黒髪になったんだ。

あのイケメン誰!?という声や、川上湊!?なんで急に黒髪!?なんて声も様々聞こえた。

湊くん本人はわたしよりも後ろに並んでいたからどんな様子かは見れなかったけれど、多分気分の良いものではなかったと思う。

現に、戻って来た後のホームルームでは眠ってしまっていた。