わくわくがとまらなくて、川上くんに


「どんな屋台が出るんだろうっ、クレープとかあるかな!」


といろいろと聞いてしまう。

川上くんだって初めて行くんだから知らないはずなのに、


「どうだろうな、あるといいな。他に行きたい屋台は?」


テンションの高いわたしの話に頷いてくれる。


「いちご飴でしょ、わたあめでしょ、あとはからあげとー……あ、たこ焼き!」

「ははっ、食いもんばっかじゃん」

「えー、ダメかなあ?あ、型抜きとかしたい!」

「お、型抜きいいな。俺も久しぶりにしたい」

「楽しみだなあ」

「だな。また近くなったら時間決めようぜ。調べてくるから」

「うん」


笑顔で頷くと、川上くんが小さく笑う。


「どうかした?」

「いや、白咲さんって、慣れると結構喋るタイプなんだなと思って」

「え!あ!ごめんなさい!うるさかった?」

「まさか。白咲さんが心開いてくれたんだなと思うと嬉しいんだよ」


柔らかく笑う川上くんに、わたしもつられて笑ってしまった。