数日後。


「あー……暑すぎ。アイス食いたい」

「本当、暑い……」

「なぁ、俺奢るから、なんか買って食べねぇ?」

「え?」

「アイス。そこのコンビニとかでさ」

「でも……いいんですか?」

「こんな暑さじゃ熱中症になるだろ。行こーぜ」


いつも通り図書館で宿題をした帰り、ジリジリとした日差しに汗をかいていると、川上くんに手を引かれた。

すぐ近くにあるコンビニの扉をくぐると、外の暑さが嘘みたいにガンガンきいた冷房がスーッと汗を冷やしてくれる。


「うわー……!涼しい!」

「エアコン最高!マジ天国!」


少しひやっとするくらいの冷房の中、わたしたちはアイスコーナーに向かい、冷凍ケースの中を覗き込む。


「白咲さんどんなアイス好き?」

「わたしはチョコ系とか……あとはあれも好き」


二人で分けられるタイプのアイスを指さすと、


「わかる、俺もあれ好き。半分こしよ」


当たり前のようにそれをレジに持って行ってくれて、すぐに会計してくれる。


「あの、ありがとう。お金今度払います」

「いいってアイスくらい。結局半分にするから一個しか買ってないし。俺が食べたかっただけだし。気にすんなって」


この間はお茶をもらっちゃったし、今日はアイスを奢ってもらっちゃったし、なんかわたし、もらってばっかりじゃないかな……?

いくら勉強を教えてるからって、やってもらいすぎなのでは?

ちゃんと川上くんにお礼をしないと。