「くららちゃん……は、先に行っちゃってるか。って翔(しょう)先輩!?なんでいるんですか?!」
「なんでいるんですか、と言われてもね。君を待ち伏せしてたんだが。」
ままま、待ち伏せ!?
「じゃあ、帰ろうか。」
いやいやいや、帰ろうか、じゃなくて!
「なんで、ここの小学校の王子とも呼ばれる翔(しょう)先輩がここにいるんですかっ!」
「いや、別に、自分の意思で来ただけだがな。」
そーじゃなくって!!
「後ろ、見てくださいよ!ファンクラブの子達がいっぱいですよ!?」
「ん?ああ、気にせずに。いつものことだから。」
違う〜〜!!
「ほら、あの目、見てくださいよ!めちゃくちゃ私のこと、睨んでませんか!?」
「後で言っとくよ。」
「うう……」
うま〜く抜けられないかなあと思ったけど、無理そうだ。
「ねえ、ゆみちゃん。」
「は、はひっ!」
うう、何度噛むんだ、私……
「あのね、ぶつかった時から、君のこと、運命の相手だと思ってた。」
「はへ……?」
それはつまり、どう言うことで……?
「ゆみちゃんのこと……好きだ。」
「はへっ!?」
え、ええええええええええええええええ!?!?!?!?
私の脳、フリーズしております。
それから沈黙の数分。
やっと理解した私は、顔を真っ赤に……
「ななななんで!?夢ですか!?夢ですよね、うんうんっ!!!」
「残念ながら、夢ではないが。」
ええええええええ!?!?
夢じゃなかったら、誤解でしょうかね?
「残念ながら、誤解でもない。」
翔先輩は私の心を読んだように、そう言った。
「返事を待ってる。じゃあ、また明日。」
ああ、もう家ですか。
ねえ、これ本当に夢じゃないんですよね!?
そう思って私は頬をつねる。
「いてっ」
つねりすぎて、赤くなっちゃった。
先輩……が?
あの先輩が私のことを……?
なんでえ??
もう、今日は疑問だらけの日ですね。