クローン人間の僕と人間の彼女

今日は…諦めた方が良さそうだ…。


「…分かった。今日は帰るよ」

「……」

「けど俺は…毎日来るよ?朋に会える迄、毎日…」

「…勝手に…すれば…?でも私は会わないから」

「…それでもいいよ。朋の声が聞ければ…」

「じゃあ、帰るよ。明日な…」


そう言ってリビングで待つ、伊集院の所に戻る。


「どうだった?」


俺は黙って首を横に振った。


「…そう。一体何があったのかした…」

「明日、又来ます」

「お願いね…」

「はい」


伊集院に見送られ、玄関にを出て門に向かう途中、振り返って二階の朋の部屋を見る。

そこには、慌ててカーテンに隠れる朋の姿が見えた。

朋が誰と会ったのかは分からない。

でも…
この状況を見る限り、俺の事を何か言われたんだろう…。

朋は何を言われたんだ?

一体、誰が何の為に、何を言ったんだ?

考えても考えても、見当もつかなければ、心当たりもない…。

溜息が出た…。

朋には深入りしたくないのに、深入りしないといけない状況だ。

俺はまるで、蜘蛛の巣に捕まってしまった、虫の様だと思った。