クローン人間の僕と人間の彼女

「クビ?!…なんだそれ?俺、文句言いに行くわ」

「ちょ、待てって。お前、今言ったら死ぬぞ?」

「……」

「俺がちゃんと一発…井上の奴を殴っといたからさ」

「…殴った?」

「あぁ。そしたら大林以外の監視役に囲まれて、ふるぼっこ…。俺、痔持ちなのに、ケツもやられたわ。歩くと痛いしさぁ…。マジたまんねぇ」

「って、功太、痔かよ?」

「うるせーよ」


俺と功太は大笑いした。

功太の傷は俺の為だったのか…。


「っていうか…。マジありがとな」

「何言ってんだよ?俺達はいつでも一緒だろ?」

「あぁ」

「会社も辞めた事だし…。健治のケガが治ったら、会社創立の方に専念するか」

「そうだな」

「じゃあ、俺帰るわ」

「あぁ、又な」


功太が帰ると、お袋が言った。


「功太くん、毎日来てたのよ…。本当にいい子ね」

「あぁ…」


俺は又横になり、窓の外を見た。

功太の為にも…。
後3年で会社を創るんだ。

俺の病気も完全に治るか分からない今、3年でやりとげなければいけない…。