クローン人間の僕と人間の彼女

俺はペコリと頭を下げて車を出すと、少し走って休憩をしながら、やっとの思いで家に帰った。

家に入ると声も出せないで、転がり込んだ。


「けんちゃん?!どうしたの?」

「……」

「ほら、お母さんに捕まって!部屋で横になりましょ?」


お袋に支えて貰い、部屋へと向かう…。

お袋、小さくなったなぁ…。

こんなに小さいのに、すげぇ力だ…。


俺は少し笑った。

お袋に支えられたまま部屋に辿り着くと、俺はベッドに横になるけど、身体中が痛くて眠れない…。

そんな俺を、お袋は必死に看病した。




目覚めると、居間の方から笑い声が聞こえる…。


功太が来ているのか?

俺はどれくらい眠っていたんだろう…?


ーガチャ


「けんちゃん?!目が覚めたのね。良かったわ…。3日も眠ってたのよ?」

「…3日も?」


起き上がらうとしたけど、痛くて起き上がれない…。


「全く…。しょうがねぇなぁ」


そう言いながら、何故か傷だらけの功太が俺の傍に来て、俺の身体を起こした。


「…どうしたんだ?その傷…」

「俺も会社を辞めて来たわ」

「えっ?」

「辞めたっていうか…ん。クビ」